武庫川女子大学 食開発学研究室

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人の役に立つ食の創造

「武庫川女子大学 食開発学研究室」は2020年4月発足した研究室です。企業で長年食品の研究開発を統括してきた鈴木教授のラボになります。

ロゴは鈴なりの実がなる木をモチーフにして、植物素材を材料に、実用的な開発につながる実り多い研究をしよう、という思いを絵柄にしました。

お知らせ

2022/07/24

食品新素材の開発にはまず、吸収・代謝に関する基本的な知見が求められます。
食品成分は腸管から吸収されるとまずは門脈を通じて肝臓に運ばれます。肝臓に到達した食品由来の成分は様々な代謝を受けて、吸収されたときとは異なる構造に変化します。生体における食品成分の吸収性を把握するには門脈血を経時的に収集することが必要不可欠ですが、非常に難易度の高い技術を要します。
当研究室では、本学の松浦教授が開発された「ラット門脈カテーテル留置法」を伝授していただき、様々な食品素材の吸収に関する研究を生体レベルで実施しています。

研究内容

食と血糖値変化の研究

■骨格筋細胞への糖の取り込みを促進

骨格筋の研究が何の役に立つのか・・・典型的なイメージとしては、アスリートのパフォーマンス向上や高齢者の生活の質を維持するための筋力維持などです。
骨格筋への糖の取り込みは体を動かすために必要なエネルギーを作る重要なステップです。また、食後に上昇する血糖値が速やかに基底状態に戻るまでの過程でも大きな影響があります。このように食事が血となり肉となる過程で重要な骨格筋における栄養代謝に着目した研究を実施しています。

■グリセミックインデックス(GI値)の測定

食後の血糖値変動は糖尿病の人だけが気にしなければならないものではなくなってきました。健常者でも血糖値の高い状態が長く続くような生活習慣や、血糖値が急激に上昇するような食事習慣は体の中での酸化ストレスや糖化ストレスを蓄積し、肌トラブルや生活習慣病の原因となります。どのような食事のとり方がグリセミックインデックス(GI値)を低く抑えるために有効なのかを研究し、世の中の多くの人々に有用な情報を発信していきます。